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開業届はいつ出す?提出のタイミングを判断する

公開 2026.06.28更新 2026.06.28

開業届を出そうと思ったとき、最初に迷うのが「いつ出せばいいのか」です。

事業を始めた日に出すのか、収入が安定してからなのか、年明けにまとめてなのか。基準がはっきりしないと、つい後回しになりがちです。

結論から言うと、法律上の期限はありますが、それより青色申告の締切のほうが実質的に重要です。この記事では、その関係を整理しながら、ベストなタイミングと開業日の決め方まで順番に見ていきます。

01法律上の提出期限を知る

まず、ルール上の期限です。

開業届は、事業を開始した日から1か月以内に提出することになっています。これが原則です。

ただし、ここがポイントなのですが、期限を過ぎても受理されますし、遅れたことに対する罰則もありません。 「1か月を1日でも過ぎたらアウト」というものではありません。

つまり、開業届の提出期限は、それほど神経質になる必要はない、というのが実態です。問題は、次に説明する青色申告のほうです。

02実質的な期限は青色申告で決まる

本当に意識すべき期限は、青色申告承認申請書のほうです。

青色申告には最大65万円の特別控除などのメリットがありますが、使うには申請書を出す必要があります。そして、こちらには明確な締切があります。

原則として、開業から2か月以内、またはその年の3月15日のいずれか早いほうです。この期限を過ぎると、その年は青色申告が使えず、白色申告になります。

開業届自体は遅れても受理されますが、青色申告承認申請書が遅れると、その年の節税メリットを丸ごと逃すことになります。だから、青色を使うつもりなら、開業届と申請書をセットで、この2か月以内に出すのが鉄則です。

申請書の出し方は 青色申告承認申請書の出し方 で解説しています。

03ベストなタイミングを選ぶ

期限を踏まえたうえで、おすすめのタイミングを整理します。

基本は、事業を始めるタイミングで、開業届と青色申告承認申請書をまとめて出すことです。後回しにして青色の締切を逃すリスクをなくせますし、最初から経費や帳簿を整える意識が持てます。

副業から本格化するケースでは、「ここから事業として続けていく」と決めたタイミングが出しどきです。継続して収入を得る見込みが立った段階で、開業届を出しておくと、その年から青色申告の準備に入れます。副業からの移行の流れは 副業から個人事業主になるには でまとめています。

逆に、まだ単発の収入しかなく、続けるか決めていない段階なら、無理に急ぐ必要はありません。

04開業日の決め方を理解する

開業届には「開業日」を書く欄があります。ここに迷う人が多いので、考え方を整理します。

開業日は、自分で決めて記入します。明確な決まりはなく、次のような日を開業日とするのが一般的です。

  • 事業として最初の売上が立った日
  • 本格的に事業を始めた日
  • 屋号での活動を開始した日

注意したいのは、青色申告の「開業から2か月以内」という期限は、この開業日が起点になる点です。開業日を実際よりかなり前に設定すると、青色申告の2か月の期限がすでに過ぎてしまう、ということが起こり得ます。

迷ったら、「事業として本格的に動き出した日」を開業日にしておくと、自然で説明もしやすくなります。

05出すときの注意点を確認する

最後に、提出時の実務的な注意点です。

2025年から、税務署では申告書や届出書の控えに収受日付印(受付印)を押さなくなりました。紙で提出しても、受付印つきの控えは戻りません。 提出するのは正本1通だけです。控えが必要な場合は、自分で写しを取り、提出した記録(郵送の控えやe-Taxの受信通知など)を残しておきます。

提出方法は、税務署の窓口・郵送・e-Taxのいずれでも可能です。書き方や具体的な提出手順は 開業届の出し方|書き方と提出方法 で1ステップずつ解説しているので、タイミングを決めたら、そちらに沿って進めてください。

提出後にやることは 開業届を出した後にやること でまとめています。

よくある質問

開業届を出すのが遅れたら、罰則はありますか?

開業届の提出が遅れても、罰則はありません。期限を過ぎても受理されます。ただし、青色申告承認申請書は「開業から2か月以内、または3月15日」を過ぎると、その年は青色申告が使えなくなるため、こちらの期限には注意してください。

開業日はいつにすればいいですか?

自分で決めて記入します。最初の売上が立った日や、本格的に事業を始めた日を開業日とするのが一般的です。なお、開業日を実際よりかなり前に設定すると、青色申告の2か月の期限がすでに過ぎてしまう可能性があるため、注意が必要です。

副業でも、すぐに開業届を出すべきですか?

続けていくつもりがあるなら、早めに出しておくと青色申告の準備に入れます。一方、まだ単発の収入で続けるか決めていない段階なら、急ぐ必要はありません。「事業として続ける」と決めたタイミングが出しどきです。

過去にさかのぼって開業届を出せますか?

開業日を過去の日付にして提出することは可能です。ただし、青色申告の期限は開業日から起算されるため、開業日を過去にさかのぼらせると、青色申告承認申請の期限がすでに過ぎている扱いになる場合があります。さかのぼる場合は、青色の期限との関係を確認してください。

まとめ

開業届の提出は、法律上は事業開始から1か月以内ですが、遅れても罰則はありません。本当に意識すべきは、青色申告承認申請書の「開業から2か月以内、または3月15日」という締切のほうです。

ベストなタイミングは、事業を始めるときに2枚をまとめて出すこと。開業日は「本格的に始めた日」を基準にし、控えに受付印は付かないので、提出した記録は自分で残します。

タイミングを決めたら、あとは書き方に沿って出すだけです。書類を出して終わりではなく、仕事を受ける準備まで整えるところが、独立の本当のスタートになります。

出典