通信費は経費にできる?
スマホやインターネットは、いまや仕事に欠かせません。その料金は、事業で使っている分を経費にできます。
ただし、多くの人はプライベートでも同じ回線を使っています。その場合は、事業分だけを取り出して経費にします。
この記事では、通信費を経費にする方法を、家事按分の考え方から整理します。
01通信費は経費にできる
まず、結論です。
事業のために使う通信費は、経費(勘定科目は通信費)にできます。対象は幅広く、次のようなものが含まれます。
- スマホ・携帯電話の料金
- インターネット回線・モバイルWi-Fiの料金
- 切手・はがき・宅配便の送料
- レンタルサーバー・ドメインの費用
事業でしか使わないもの(事業用サーバーなど)は、全額を経費にできます。
02兼用しているものは按分する
問題は、プライベートと兼用しているケースです。
自分のスマホや自宅のネット回線を、仕事にもプライベートにも使っている場合、料金の全額は経費にできません。事業で使っている割合を分けて、その分だけを経費にします。これが家事按分です。基本は 家事按分とは|家賃・光熱費を経費にする で解説しています。
生活と混ざっている以上、「全額を通信費に」はできない、と覚えておきましょう。
03割合の決め方
通信費の按分に、決まった数字はありません。合理的に説明できる基準で分けます。
- 時間按分:1日の使用時間のうち、仕事に使う時間の割合
- 使用日数:週や月のうち、仕事で使う日数の割合
- 用途の割合:業務用アプリ・連絡の比率など
たとえば、1日の使用のうち仕事が4割なら、スマホ料金の40%を通信費にする、といった形です。大切なのは、その割合の根拠を説明できることです。
04専用回線にするという手
按分の証明が難しいと感じたら、有効な方法があります。
事業専用のスマホや回線を用意すれば、その料金は全額を経費にできます。按分の計算も、根拠の説明も不要になります。
- 仕事用のスマホを1台持つ
- 仕事用に別のネット回線・モバイルWi-Fiを契約する
通信費が大きい人や、按分の根拠を残すのが面倒な人は、専用契約のほうがすっきりします。
05根拠を残して記帳する
最後に、認めてもらうための土台です。
按分して経費にする場合は、割合の根拠(使用時間や日数のメモ)を残しておきます。専用回線なら、その契約が事業用だと分かるようにしておきます。
いずれも、領収書や明細を保管し、通信費として記帳します。記帳の基本は 帳簿のつけ方|複式簿記の基本 で解説しています。経費全体の一覧は 個人事業主が経費にできるもの一覧 にまとめています。
よくある質問
スマホ代は経費にできますか?
事業で使っている分は経費にできます。プライベートと兼用している場合は、仕事に使う時間や日数の割合で按分し、その分を通信費として計上します。事業専用のスマホなら全額を経費にできます。
通信費の按分割合はどう決めますか?
決まった数字はありません。1日の使用時間のうち仕事に使う割合や、仕事で使う日数の割合など、合理的に説明できる基準で分けます。税務署に聞かれたときに根拠を示せることが大切です。
自宅のインターネット料金も経費になりますか?
仕事に使っている分は経費になります。自宅の回線をプライベートと兼用している場合は、使用時間などの割合で按分します。仕事専用の回線を別に契約すれば、その料金は全額経費にできます。
全額を経費にする方法はありますか?
事業専用のスマホや回線を用意すれば、その料金は全額経費にできます。按分の計算も根拠の説明も不要になるため、通信費が大きい人には専用契約が向いています。
切手や宅配便の送料も通信費ですか?
事業で使う切手・はがき・宅配便の送料は、通信費として計上できます。取引先への書類の郵送や、商品の発送などが該当します。
まとめ
スマホやインターネットなどの通信費は、事業で使っている分を経費にできます。プライベートと兼用している場合は、使用時間や日数の割合で按分し、その分を通信費として計上します。
按分の証明が難しいときは、事業専用のスマホや回線を用意すれば全額を経費にでき、計算も説明もいらなくなります。いずれも、根拠や明細を残して記帳しておくことが大切です。
税務の最終的な判断は、国税庁の公式情報や、税務署・税理士への確認に従ってください。