還付申告とは|払いすぎた税金を取り戻す
税金は、納めるだけではありません。納めすぎていれば、取り戻せます。
その手続きが還付申告です。確定申告の義務がない人でも、申告すればお金が戻ってくることがあります。
この記事では、還付申告とは何かを、対象になるケース・申告できる期間・必要なものの順に整理します。
01還付申告とは何かを知る
まず、仕組みを押さえます。
確定申告の義務がない人でも、給与から源泉徴収された税額や、予定納税で納めた税額が、その年の本来の所得税額より多いときは、申告することで納めすぎた分が戻ります。この申告を還付申告といいます。
源泉徴収や予定納税は、所得が確定する前に行われます。そのため、実際の税額より多く納めてしまうことがあり、それを精算するのが還付申告です。
02還付になる主なケース
どんなときに戻るのか、代表例を見ます。
- 報酬から源泉徴収されすぎている:個人事業主が報酬から源泉徴収され、年間の税額より多く納めていたとき
- 予定納税で納めすぎた:前年ベースの予定納税が、実際の税額より多かったとき
- 年の途中で退職し、年末調整を受けていない:源泉徴収税額が納めすぎになっているとき
- 医療費控除を受けたい:1年間の医療費が一定額を超えたとき
- 寄附金控除を受けたい:ふるさと納税などの寄附をしたとき
- 住宅ローン控除の初年度:マイホームをローンで取得したとき
会社員でも個人事業主でも、当てはまれば還付の可能性があります。源泉徴収の仕組みは 源泉徴収とは|引かれる仕組みと還付 で解説しています。
03申告できる期間は翌年1月1日から5年
還付申告には、期限のうれしい特徴があります。
還付申告は、通常の確定申告期間とは関係なく、その年の翌年1月1日から5年間提出できます。確定申告の期間(2月16日から3月15日)を過ぎていても、あきらめる必要はありません。
ただし注意点があります。青色申告特別控除の55万円・65万円など、法定申告期限(原則3月15日)までの提出が条件になっている特例を使う場合は、還付であっても期限内の提出が必要です。
04必要なもの
還付申告に使う書類は、確定申告と基本的に同じです。
- 確定申告書
- 源泉徴収票や、源泉徴収された金額が分かるもの
- 控除を受ける場合は、その証明書(医療費の明細書、寄附金受領証明書など)
- マイナンバーが分かるもの
- 還付金を受け取る口座の情報
必要書類の全体像は 確定申告に必要な書類一覧 にまとめています。
05e-Taxなら簡単にできる
還付申告も、オンラインで完結できます。
国税庁の確定申告書等作成コーナーやe-Taxを使えば、画面の案内に沿って金額を入力するだけで申告書が作れます。還付金は、指定した口座に後日振り込まれます。e-Taxの手順は e-Taxでの確定申告の手順 で解説しています。
混み合う確定申告期間を避けて、1月や4月以降にゆっくり手続きできるのも、還付申告の利点です。
06副業20万円以下でも還付なら申告
副業をしている会社員にも、関係する話です。
副業の所得が20万円以下なら、所得税の確定申告は原則不要です。ですが、報酬から源泉徴収されすぎていたり、医療費控除などを受けたい場合は、申告すれば還付を受けられることがあります。
このとき、還付を受けるための申告では、20万円以下の副業所得も併せて申告する必要があります。副業の申告ラインは 副業の確定申告はいくらから必要? で整理しています。
よくある質問
還付申告は確定申告とどう違いますか?
仕組みは確定申告と同じですが、納めすぎた税金を取り戻すための申告を特に還付申告と呼びます。確定申告の義務がない人でも、源泉徴収や予定納税の納めすぎがあれば申告できます。
いつまでに還付申告すればいいですか?
その年の翌年1月1日から5年間提出できます。確定申告期間を過ぎていても申告できるため、過去数年分までさかのぼって取り戻せる可能性があります。
どんなときに税金が戻りますか?
報酬からの源泉徴収や予定納税の納めすぎ、年の途中の退職、医療費控除、寄附金控除(ふるさと納税)、住宅ローン控除の初年度などが代表例です。当てはまれば、会社員でも個人事業主でも還付の可能性があります。
還付申告すると損をすることはありますか?
通常はありません。納めすぎた分が戻るだけです。ただし、青色申告特別控除の55万円・65万円など、期限内提出が条件の特例を使う場合は、還付でも法定申告期限までに提出する必要があります。
副業の所得が20万円以下でも還付申告できますか?
できます。源泉徴収されすぎている場合や医療費控除などを受けたい場合は、申告すれば還付を受けられることがあります。その際は、20万円以下の副業所得も併せて申告する必要があります。
まとめ
還付申告は、源泉徴収や予定納税で納めすぎた税金を取り戻す手続きです。確定申告の義務がない人でも、医療費控除や寄附金控除、源泉徴収の納めすぎなどがあれば、申告でお金が戻ることがあります。
うれしいのは、その年の翌年1月1日から5年間できる点です。確定申告期間を過ぎても、過去にさかのぼって取り戻せる可能性があります。当てはまりそうなら、一度確認してみる価値があります。
税務の最終的な判断は、国税庁の公式情報や、税務署・税理士への確認に従ってください。